「茶十徳」とは、茶祖・栄西禅師(えいさいぜんし)の弟子明恵上人(みょうえしょうにん)が、京都の栂尾高山寺の庭に茶の種を蒔き、お茶を飲むことの効用を『十ヶ条』に著し、広めたことに由来します。
明恵上人は茶の湯釜の側面にお茶に関する十の徳を刻み、茶の効用を説いたといわれています。
お茶と日本仏教はゆかりがあり、お茶を飲めば健康で長生きでき、神仏に護られて穏やかに臨終を迎えられることが説かれています。お茶を点てて神仏や御霊にお供えすることを献茶といいます。お茶が古くから仏事や法事に用いられたのには、このような意味があるからです。
一者 諸佛加護
お茶は強く根をはり、一年中緑を保ちます。その生命力があなたを守ります。
二者 五臓調和
お茶に含むタンニンやアミノ酸等の成分が、体のバランス維持を受持ちます。
三者 孝養父母
お茶の深い味わいは、素直な心を育て父母への感謝の精神を植えます。
四者 煩悩消除
お茶の深い味わいは、わずらわしい世事の疲れを忘れさせます。
五者 壽命長遠
お茶は養生の仙薬ともいわれ、毎日を元気に暮らすことができます。心に煩悩なく身に病気さえなければ、日々の仕事に精励でき寿命も長くなります。
六者 睡眠自除
お茶は神経の機能を活発にし、頭脳と血液の循環を増進し睡魔を除去することができます。
七者 息災延命
お茶はアルカリ性で「飲むサラダ」と言われていて、毎日を元気で暮らせます。茶人には息災で長寿者が多いです。
八者 天神随心
お茶を飲むときは心を落ち着かせ、無我無心で純真な心になりきることができます。このため天神の心に叶い随う心境になります。
九者 諸天加護
一服のお茶は、楽しい語らいと家族や友人等との団欒の場を醸し出します。邪気邪念もなく、祈らずとも神仏の加護があります。
十者 臨終不乱
お茶は昔から仙薬として愛飲され、心の平静を保ち天寿を全うできます。
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