滋賀県のお茶の歴史は古く、およそ1200年前の西暦805年(延暦24年)に、天台宗延暦寺の開祖伝教大師(最澄)が唐より初めて日本に持ち帰った茶の種子を比叡山麓の日吉大社あたりに植えたのが始まりといわれています。
日吉大社の一隅にある茶園は、その時のものであると伝えられています。
「日本後記」「類聚国史」には、西暦815年(弘仁6年)4月嵯峨天皇が近江国唐崎梵釈寺に行幸された際、「大僧都永忠」が茶を煎じて献じたとあり、さらに「類聚国史」には、同年6月嵯峨天皇の命により、畿内ならびに近江・丹波・播磨に茶を植え、毎年これを朝廷に献上させたとあります。
この近江とは、朝宮(甲賀市信楽町)であるといわれています。
岩谷山仙禅寺は、西暦723年(養老7年)の創建で、山城国鷲峰山寺の別院として僧房五宇を有し栄えたと伝えられています。現在、「朝宮茶発祥の地」の石碑が建っています。
また、俳人・松尾芭蕉は、朝宮を訪れて『木がくれて、茶摘みも聞くや、ほととぎす』という一句を残しています。
朝宮茶に関する最古の文献は、西暦1602年(慶長7年)9月の検地帳で、茶園「三町九段一畝二十一歩」茶樹「千二百六十本」とあります。
朝宮茶は、滋賀県最南部に位置する高原地帯にあり、標高300~450mの山間傾斜地で栽培され、香り立つ「朝宮茶」として全国から高い評価を受けています。
全国や関西の茶品評会で何度も「農林水産大臣賞」を受賞し、現在では171haの栽培面積を有しています。
朝宮茶の生産は、恵まれた立地条件と古い伝統に培われた地域性を生かしながら、煎茶・かぶせ茶・碾茶・紅茶など各種の茶生産が行われ、特に香気と味が優れていることから全国的に評価が高く、今や名実ともに「日本の銘茶」として大きく前進をつづけています。
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